治療中、不眠のご相談を受ける事があります。特に中高年の女性からのご質問が多いように思えます。睡眠障害にはいくつかのパターンがあります。

  • 入眠障害…寝つきが悪い 寝つくまで30分~1時間かかる
  • 途中覚醒…夜中に目が覚め、再度寝つくことが困難
  • 早朝覚醒…早朝に目が覚める 気分の落ち込みもみられる時はうつ病の可能性もあり

医療機関を受診する際には自分の睡眠障害の特徴をきちんと医師に説明する必要があります。なぜなら症状によってお薬の処方の仕方が違うからです。お薬を飲むのに抵抗がある方や肩こり・背部痛・腰痛など体に緊張がある方には鍼治療がお勧めです。

不眠を訴える方に共通するのは心と体が緊張している事です。鍼治療には自律神経を調整し心身のリラックスを作る作用があります。

体の痛みで鍼治療を受けた患者さまから「鍼をするようになってから寝つきが良くなった。」「朝、熟眠感があり爽やかだ。」という声をよく聞きます。中には治療中にスヤスヤと寝てしまう方もいらっしゃいます。「不眠に鍼」というと意外に感じるかもしれませんが、鍼灸の得意とする疾患の一つです。